京都四条通に香る、甘く香ばしい匂い。
明治7年の創業より京都の人に
愛されてきた甘栗を
毎日焼き上げているのは私たちです。
ご存知でしょうか、
栗だって生き物なので
気候や年によっても収穫量も違えば
出来具合も異なります。
いい温度、いいタイミングで焼き上げる
その絶妙な具合を調節し
伝統の味に仕上げる技術は
まさに「職人技」と言えるでしょう
見て学べ、
なんて冷たいことは言いません。
しかし、スキルを体得できるかどうかは
あなた次第です。
老舗の甘栗屋を背負う、心意気を
お待ちしております。
当主の林です。家業なので仕事を継いだという形になります。
普段から父の姿を見ていたので、最初は簡単だと思っていましたが、焼いてみて難しさがわかりました。でもそれが「面白い」とも思えるんです。
日本全国を見てもこの職種は人数も少なく、はじめから栗職人になろう、なんて方がたくさんいるような人気でもないとは思います。それでも、当社に限って言えば、多種多様な前職からの転職が多く、「モノ作りに興味がある」「1つのことを一生懸命やるのが得意」なんて人が集まってきます。経歴がなくても全然OK。自分で言うとちょっと恥ずかしいですが、『職人』って言う響き、かっこよくないですか?
もう30年以上も栗を焼いていますが、今でも試行錯誤しています。マニュアルがつくれない、見た目は単純な作業なんですが、求められるのは出来上がりのクオリティ。何度も失敗して気付きを得ました。
常連の方が多くリピート率が高いため、味に関わる焼き加減が非常に重要になります。『職人』と呼ばれるからには、クオリティの維持を追究していかないといけないと思うんですよね。そこで大事になってくるのは、「モノ作りに対する気持ち」なんです。何度も言いますが、最初は失敗が多い。失敗で学びいつまでも試行錯誤していく仕事。それが、機械の部材とか家なんかのモノ作りにも似たところがあると思います。ハードルは低いとも言えませんが、楽しむ心を持てるようになれば、『職人』の仲間入りと言ってもいいのかもしれません。
「職人」でも、誰もが未経験から
始めています。
林万昌堂の「焼き」の工程は、オートメーション化していません。
機械があるとはいえ、栗を投入した瞬間から、掬い上げる瞬間まで、じっくり栗の面倒をみます。
同じようで毎回絶妙な違いがある作業は、飽きずに技を突き詰めていくことで面白いと感じるようになります。
飽きないことが商い(あきない)につながる、職人にも通づる意識なのだと思います。
栗職人には、認定試験がありません。
ご愛顧いただいているお客様の笑顔が「職人」を育ててくださいます。
栗はこう見えて繊細なので、味・色・香りなどちょっとした違いも大きく影響するものです。
いかにその栗のベストパフォーマンスを引き出してあげられるか。
親のような気持ちでたくさんの栗を送り出してあげてください。
林万昌堂では、栗焼き担当を敬意を込めて「職人」と呼んでいます。
全員が異業種からの転職。
中には元プログラマーや元電気工事士もいます。
求められるのは、
技量が5割、安全さは5割。
工場併設の店舗もあるから店舗スタッフとも
喋ったり寡黙なだけではない
フレンドリーな常連さんも多く顔を覚えてもらえることもある
「伝統ある老舗の職人」って響き、
はじめは慣れないけど
言われるとなんだか気持ちいい。